呼吸器外科

特徴

呼吸器(肺・気管・気管支・縦隔・胸壁・横隔膜)疾患を対象とした診療を行なっています。特に肺癌、転移性肺腫瘍など悪性疾患の治療に関しましては、術前・術後の補助療法も含めた集学的治療を呼吸器内科、放射線科のスタッフと協力して行なっております。

また、肺の切除術後には肺活量の減少により息切れなどの症状が出現しQOL(生活の質)が低下する場合もありますので、QOL維持を目的とした縮小手術や胸腔鏡(内視鏡)併用手術など低侵襲手術も積極的に手がけています。

診療実績など

  手術症例数 肺がん 転移性肺腫瘍
2003年 278 191 39
2004年 304 234 26
2005年 256 200 16
2006年 260 200 19
2007年 236 175 22
2008年 242 195 23
2009年 282 196 35
2010年 256 183 37
2011年 268 208 32

肺がんにおいては、手術症例数の多い病院ほど術後合併症の発生率や手術死亡率が少なく術後生存率が高いと報告されておりますが、当施設における手術死亡数は肺がん手術1782例中4例(0.22%)でした。

肺がん手術後の5年生存率は年代と共に変化し、1970年代の42%から、1980年代の58%、1990年代の63%から2000-2005年には76%と改善されてきました。これは肺がん検診の普及に伴う小型肺がんの増加が関連しています。

小型肺癌に対する手術術式として、術後QOLの維持を目的とした縮小手術を応用しています。根治を目的とした縮小手術を1992年以降265例に適応しましたが、標準術式に劣らない術後生存率であることから、選択条件に合致した症例では患者さんに説明し、同意を得た後に施行しています。

当科では、我々が行った治療を患者さんの立場から評価して頂く目的で、術後のアンケート調査を行いました。対象は、2003年から2009年まで肺がん手術を行った患者さんで、954人から回答(回答率84%)が得られました。「手術前後の医師の説明への理解度」に関しては、87.4%に理解が得られ、「医師の診療態度」と「看護師の診療態度」については、いずれも98%で「優」または「良」の回答で、今回受けた治療に関しては、80.7%の方に満足が頂けました。しかし、「クリニカルパス」に関しては25%の方では理解が不十分であり、また、30%の患者さんでは、術後の創部痛、咳嗽、息切れなどの症状を伴うことから、これらの点につきましては、今後の十分な対応が必要と思われます。


医療設備

胸腔鏡下手術 (VATS) 装置


肺癌登録合同委員会 第7次事業:2010年肺癌手術症例の全国登録調査

原発性肺癌は本邦における死因の第1位であり、日本国民の健康福祉の向上のために治療成績の向上が求められています。原発性肺癌の治療には外科治療、抗癌化学療法、分子標的療法、放射線療法がありますが、根治のためには外科治療が必須です。外科治療の成績の更なる向上のためには、大規模なデータベースによる治療成績の把握により、外科治療の適応や術式の妥当性が検討される必要があります。

日本肺癌学会、日本呼吸器学会、日本呼吸器外科学会、日本呼吸器内視鏡学会の4学会が合同で運営する肺癌登録合同委員会は、日本の肺癌診療の診療成績を把握するため、定期的に全国の施設に協力を求めて、大規模データベースを構築してきました。肺癌登録合同委員会は、今回、第7次事業として2010年の原発性肺癌外科治療症例の後ろ向き登録を開始することになりました。登録症例の解析結果をもとに、最新の肺癌治療成績を把握し、今後の肺癌診療に活かしていく予定です。また当事業の症例データベースは世界肺癌学会の国際データベース事業とも共同して、国際対癌連合(Union internationale contre le cancerあるいは The Union for International Cancer Control、略してUICC)による TNM分類の改定にも貢献する予定です。

当院で2010年に肺癌に対する外科治療を受けられた患者さんの診療情報を肺癌登録合同委員会 第7次事業に登録し、全国および国際共同研究に貢献する予定です。個人情報の管理は厳重にしておりますので、ご理解お願いします。

ただし事業と研究への参加を拒否される場合はご連絡ください。拒否の申し出のある患者さんの診療情報の登録は致しません。

ご協力よろしくお願いいたします。


一般社団法人National Clinical Databaseへの症例登録のお願い

一般社団法人National Clinical Databaseへの症例登録のお願い

外来診療

「外来診療予定表」のページへ

スタッフ