外科: 肝、胆、膵

肝胆膵グループ

肝胆膵グループは4人の外科医で主に肝胆膵悪性疾患の外科治療を行っています。消化器内科と肝胆膵グループを形成しJCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)のメンバーとなり、肝胆膵の悪性疾患の治療研究も行っています。


疾患は原発性肝臓癌・転移性肝癌・胆嚢胆管癌・膵臓癌など年間約200例の手術治療を担当しています。胆道癌・膵臓癌の唯一の根治術は手術です。早期癌に対しては腹腔鏡手術や縮小手術を行い、機能温存を図っています。進行癌に対しては血管合併切除など拡大手術を行い、根治性を高めるようにしています。このためには進行度の正確な診断が最も重要であり、術前にはPET-CT・ダイナミックCTなどを用いており、術中には造影超音波検査などを行い正確な診断を行っています。また患者さんのQOLを重視してクリニカルパスを使用し入院期間の短縮・術後合併症の軽減を図っています。進行癌は術後の補助化学療法も重要であり、集学的治療にも力を入れています。このため外来化学療法室・入院化学療法病棟も完備しています。


肝細胞癌で腫瘍経が小さく、個数が少ない場合や慢性肝炎・肝硬変で肝機能がよくない場合には低位放射線治療(ノバリス)やラジオ波焼灼術も選択可能です。内科的にラジオ波焼灼術ができない部位の腫瘍に対しては開腹・開胸によるラジオ波焼灼術を施行しています。大腸癌の肝転移は肝切除のよい適応です。積極的に肝切除を行い、治癒を目指します。小さな転移にはラジオ波焼灼術も行っています。


胆道癌は手術の最もよい適応です。根治術を目指すことにより遠隔成績が向上しています。特に肝門部胆管癌は内科的治療でステント治療をされる機会が多いかもしれませんが、当科ではステント治療は化膿性胆管炎を起こすことが多いので禁忌と考えています。手術のできない理由があるとき以外は、可能な限り手術を行います。肝門部胆管癌の手術は肝切除が主な術式であり、良好な予後が期待できます。早期胆嚢癌が疑われる患者さんに対しては腹腔鏡下の胆嚢摘出術を行い、手術侵襲の軽減を図っています。


膵臓癌は最も予後不良な癌の一つです。切除が治療の第一選択とされていますが成績は不良です。術後の抗がん剤治療にて成績は改善していますが、十分満足できる成績ではありません。このため最近では局所進行癌に対しては術前化学療法を行い成績の向上を図っています。また膵腫瘍のなかには予後の良い膵内分泌腫瘍や膵管内粘液産生腫瘍(IPMN)嚢胞性腫瘍などもありますので、正確な診断を行うように心がけています。


胆石症などの良性疾患症例は少ないのですが、腹腔鏡下の手術も行っています。


腹腔鏡下の手術腹腔鏡下の手術

術中超音波検査 術中超音波検査

 

一般社団法人National Clinical Databaseへの症例登録のお願い

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外来診療受付

月~金 8:30~11:00、専門外来は水曜日


セカンド・オピニオンの受け方

診療情報提供書(紹介状)と検査データを用意して
患者サポートセンター(TEL:025-234-0011)に電話して予約します。
料金は10,500円で保険対象外です。


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