外科: 大腸
診断から治療、その後の生活まで一貫して支えるチーム医療
当院では、大腸がんに向き合う患者さん一人ひとりが、最適な治療と安心して過ごせる未来を手に入れられるよう、診断から治療、そしてその後の生活までを一貫してサポートします。手術治療・薬物療法・放射線治療・緩和ケアまで、大腸チームが多職種と連携し、患者さんの状況に合わせた治療を提案します。
受診・紹介(初診)について
- 当院は完全紹介予約制です。初めて受診される方は、まずかかりつけ医/最寄りの医療機関へご相談ください。
- 詳しくは「受診案内」のページへ
- 医療機関の先生方からの紹介予約は、患者サポートセンター(地域連携部門)で承ります。
- 詳しくは「外来診察(地域の先生方へ)」をご確認ください。
- がん精密検診(二次検診)に関してもすべて予約制となります。事前に電話で予約をお願いします。
- 詳しくは「がん精密検診(二次検診)受診のご案内」のページへ
通院中の患者さんの緊急時
当院へ通院中の患者さんで緊急の症状がある場合は、代表電話 025-266-5111 へご連絡ください(救急外来で対応いたします)。
当院が大腸がん治療で大切にしていること
1. 専門性に基づく、質の高い治療
- 日本外科学会、日本消化器外科学会、日本内視鏡外科学会、日本大腸肛門病学会、日本がん治療認定医機構など、各学会における認定医・専門医・指導医が在籍しています。
- 大腸チームの外科医6人全員が日本内視鏡外科学会の技術認定医であり、質の高い安全な腹腔鏡・ロボット支援下手術による手術治療を提供します。
- 標準治療を基本にして、最新知見を取り入れた診療を実施しています。
2. 患者さん中心のオーダーメイド治療
- 術前治療から手術、術後治療まで見通した治療計画を立て実施します。
- 消化器内科・放射線治療・緩和ケア科などと連携し、手術以外の選択肢も含めて多面的に検討しています。
- 腸閉塞・穿孔など、緊急性が高い病態は医療機関からの連絡を受けて速やかに対応します。
3. 最新の知見へのアクセス
- JCOG(Japan Clinical Oncology Group)大腸がんグループのコアメンバーとしての活動を通じた最新知見を診療へ反映しています。
- 詳しくは「JCOGのホームページ」へ
- 臨床試験・治験も実施し、その適応がある場合には治療の選択肢として提示します。
- 詳しくは「現在実施中の治験」のページへ
4. 多職種連携による生活支援
がん専門ナース、WOCナース(創傷・ストーマ・排泄ケアの専門看護師)、MSW(医療相談員)、薬剤師、緩和ケアチームなどと連携し、治療中の不安や生活課題を支援します。
詳しくは「がん相談支援センター」のページへ
詳しくは「がん看護外来」のページへ

治療に関して
手術治療
大腸のがんを中心にリンパ節郭清を伴う腸管切除を行い、根治を目指します。
当院では、根治性と身体への負担軽減の両立を目指し、腹腔鏡手術(ロボット支援下手術を含む)を積極的に行っています。

- 手術実績(2025年実績)
- 全身麻酔下手術件数
- 295件
- 初発大腸がん手術
- 212件
- ロボット支援下手術
- 99件
- 腹腔鏡手術
- 97件
- 開腹手術
- 16件
- 入院日数中央値(2025年実績)
- 結腸癌
- 10日
- 直腸癌(ストーマなし)
- 12日
- 直腸癌(ストーマあり)
- 19日
*2日前入院、術後1~2週間で退院となります。
- ロボット支援下手術(Da Vinci Xi)
高精細3D視野、手ぶれ補正、関節機能付き鉗子により、精密な手術操作が可能となります。とくに骨盤内の狭い空間での繊細な操作が求められる直腸がん手術において有効で、排尿・排便・性機能温存、および治療成績の向上が期待されます。
当院では2022年末より導入し、直腸がんには原則ロボット支援下手術を適用しています。より精密な手術でがんを確実に治療し、患者さんにはより身体にやさしい手術を提供いたします。
2026年6月までに、当院では300件の大腸がん手術を実施しました。2025年の実施件数は99件で、これは新潟県内で最多の実績です。

「手術支援ロボットについて」のページへ
薬物療法
当院では大腸がんに対する薬物療法(抗がん剤・免疫チェックポイント阻害剤など)も大腸チームで行うことが多く、手術と併せて一貫してサポートいたします。
大腸がんの薬物療法は、患者さんの病状、遺伝子検査の結果、日常生活の状況などによって、最適な治療法が異なります。当院では、外来での治療と入院での治療を適切に組み合わせ、安全に、そして継続して治療を受けていただけるよう配慮しています。また、薬の副作用についても、医師、看護師、薬剤師など様々な専門職が連携し、症状を早期に発見し、患者さんを支える体制を整えています。
- 術前化学療法
- 大腸がんにおいてはまだ標準治療ではありませんが、通常の治療では治療効果が十分に期待できない、局所的に進行した大腸がんの患者さんに対して、おすすめすることがあります。
- 術前放射線療法+術前化学療法 TNT(Total Neoadjuvant Therapy)
- 局所進行直腸がんの患者さんに対し、手術の前に薬物療法と放射線治療を集中的に行う治療法です。がんを小さくすることで、治療効果の向上を目指します。患者さんの病状に応じて、この治療法の適用を慎重に検討します。
- 術後補助化学療法
- がんを取り除く手術の後、がんの再発を抑えることを目的に行われます。特に、再発のリスクが高いステージⅡやステージⅢの患者さんが、この治療の主な対象となります。治療期間は3~6ヶ月間で、多くの場合、通院で治療を行います。
- 切除不能進行・再発大腸がんに対する薬物療法
- ステージⅣの大腸がんの患者さんや、再発したがんの患者さんに対し、命を延ばし、症状を和らげることを目的として行われます。2~3週間ごとに通院、または短期入院をしながら、継続的に治療を進めます。薬物療法が効果を発揮した場合、手術などでがんを取り除く治療を組み合わせることもあります。薬物療法が非常によく効き、切除が可能になった場合には、治癒につながることもあります。
放射線治療
当院では、高性能な放射線治療装置とともに、放射線治療専門医、放射線治療専門放射線技師、医学物理士(放射線治療品質管理士)、がん放射線療法看護認定看護師など大勢の専門スタッフが在籍しており、高精度かつ身体にやさしい放射線治療を行っています。大腸がんに対しても、その種類や進行度合いによって、様々な目的で行われます。
- 直腸がんの手術前治療として
- 主に直腸がんの局所をしっかり治療するため、根治を目指す手術の前に放射線治療を行うことがあります。これにより、手術の根治性を高め、がんの再発リスクを減らすことを目指します。
- 直腸・肛門管・肛門の扁平上皮がんの治療として
- 扁平上皮がんは放射線治療が効きやすいがんです。そのため、遠隔転移(離れた臓器への転移)がない直腸・肛門管・肛門の扁平上皮がんの患者さんに対しては、抗がん剤治療と組み合わせて、がんを完全に治すことを目的に放射線治療を行います。
- 大腸がんの遠隔転移(脳転移・骨転移)の治療として
- 遠隔転移巣に対しても、放射線治療を行うことがあります。これは、痛みなどの症状を和らげたり、がんの進行を抑えることを目的とします。特に、脳への転移や骨への転移がある患者さんに対して、この治療が選択されることが多いです。
- 詳しくは「放射線治療科」のページへ
緩和ケア
当院には緩和ケアチームと緩和ケア病棟があり、緩和ケア内科医師を中心にチームとしてサポートします。治療ができなくなってからではなく、がんと診断されたときから、治療中いつでも受けられます。主治医と連携をとりながら、がんやがん治療に伴うつらさを軽減しながら治療継続と生活の質(QOL)を支えます。
詳しくは「緩和ケア内科」のページへ
NOM(Non-operative management)
放射線治療+化学療法(TNT)により腫瘍が消失した場合に、手術を回避して慎重に経過観察する考え方です。現時点ではまだ標準治療ではなく、専門施設・臨床試験等で慎重に行われる治療であり、適応は個別に判断します。
遺伝子検査について
一人ひとりに合わせた治療選択のために
大腸がんでは、腫瘍の遺伝子情報により有効な薬剤や治療方針が変わることがあります。当院では病状に応じて必要な検査をご案内し、治療選択に役立てます。
- コンパニオン診断
- 特定の薬剤が有効かどうかを判断するための検査です。RAS遺伝子変異、BRAF変異、MSIなどを確認し、薬剤選択や免疫療法の適応判断に活用します。
- がん遺伝子パネル検査
- 多数のがん関連遺伝子を一度に解析し、治療選択肢や臨床試験の可能性を検討します(適応は病状により異なります)。
- 詳しくは「がんゲノム外来」のページへ
遺伝性大腸がんについて
大腸がんのうち約30%は何らかの遺伝素因があるといわれています。
そのうち、特定の遺伝子の変異が原因で大腸がんが発生しやすくなるリンチ症候群や家族性大腸腺腫症などの遺伝性大腸がんは大腸がん全体の5%です。
遺伝性大腸がんが疑われる場合、患者さんとご家族を対象に、遺伝カウンセリングを含めた支援を行います。

外来診療(地域の先生方へ)
当院は完全紹介予約制のもと、地域の先生方と連携し、患者さんにとって最適な治療につなげることを大切にしています。大腸がんの診断・治療方針相談、手術・薬物療法・放射線治療を含めてご相談ください。
通常の紹介予約(事前予約)
新患・再来・セカンドオピニオン、いずれも木曜日になります。
基本的にお待たせすることなく、直近の木曜日に対応いたします。
「患者サポートセンター(地域連携部門)」へ、原則FAXでお申し込みください。必要に応じて電話で確認いたします。
- TEL:025-234-0011(直通)8:30~18:30
- FAX:025-234-0022(24時間)
緊急のご紹介
緊急の場合は、代表電話 025-266-5111 にご連絡のうえ、外科外来経由で 丸山医師へおつなぎください。
スタッフ







