院長あいさつ

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院長 佐藤 信昭

平素より当院との病診連携に際して多大なご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。


がん医療は治す医療から、治し、支え、寄り添う医療の時代を迎えています。がんは高齢者に多い疾患であります。2017年の当院のがん患者の平均年齢は胃がん69歳、肝がん74歳、肺がん71歳、乳がん59歳、大腸がん67歳でした。2019年4月9日に公表された全国がんセンター協議会32施設で診断治療を行った患者の10年相対生存率(全臨床病期)は56.3%でした。前回集計の2001年~04年の55.5%と比較し、がん治療成績は向上してきています。


しかし、高齢がん患者は治療が終わったあとも、体力の低下等から治療前と同じ状態に戻れないことを経験します。高齢者では生理機能や認知機能が低下しており、複数の慢性疾患、精神心理社会的な問題を抱えていることも少なくありません。治療後の健康寿命延伸、予防医療など、総合的な医療・介護の必要性も増大します。


がんは遺伝子の病気とも言われます。100種類以上の遺伝子を網羅的に解析するにより精緻に最適な薬物治療につながる可能性があります。しかし、遺伝子異常を標的とした薬剤が見つかるのは、現時点では10%程度であり、治療に結びつかない場合があります。そのような中でも、より有効で、副作用の少ない薬を、患者さんに、速やかに届けるような体制を整えたいと考えております。


がん相談支援センター、緩和ケア病棟により、がん患者・家族を支える体制をさらに充実させます。当院は2019年1月1日付けで国立がん研究センターより認定がん相談支援センターに選定されました。ハローワーク新潟の就職支援と新潟産業保健総合支援センターの両立支援促進員ががん治療と職業生活の両立支援にも取り組んでおります。2019年2月1日には緩和ケア病棟の運用を開始しました。放射線治療・神経ブロックを併用した鎮痛や、精神科の受診を要する抑うつなどをカバーする高次緩和ケアを実践し、また医療者の育成とこれらの臨床研究を目標としています。


ライフステージやがんの特性に注目した、その人らしさを大切にするがん医療、治し、支え、寄り添う医療を提供できる病院を目指して、地域連携、地域包括ケアの推進に努めます。安全で質の高い医療を提供する信頼していただけるがんセンターをめざして、精一杯努力してまいります。


令和元年 5月 院長 佐藤 信昭