院長あいさつ

院長 田中 洋史

令和5年4月より院長を拝命いたしました。


当院は、新潟県の都道府県がん診療連携拠点病院として、県民をはじめとする全ての患者さんに、最善のがん医療を提供することを基本理念としています。毎年、新たに3500名前後のがん患者さんが当院で治療を開始していますが、そのご病状や背景はさまざまです。一方、がん診療に関する技術は日々進歩、高度化し、治療の選択肢は増加しています。それぞれの患者さんにとって最適な治療を提供し、患者さんとともに歩んでいくことが私たちの使命であると考えています。そのような使命を達成するために、私たちは以下のことを実践していきます。


 

 

標準的ながん診療を基本に、最新の医療技術を学んで導入し、
患者さんに届けます。

がんゲノム医療の進歩に対応するため、平成31年4月にがんゲノム医療センターを設置し、令和2年2月よりがん遺伝子パネル検査を開始しました。手術部では令和4年度に待望の手術支援ロボット;ダ・ヴィンチを導入し、負担の少ない手術治療を実施しています。また、負担の少ない消化器内視鏡治療も積極的に実施しています。放射線診断部と検査部では高度な検査を駆使し、迅速で精緻な診断に努めています。放射線治療部では最新の機器による高精度の放射線治療を実施しています。さらに、病院全体で多くの臨床試験や治験に参画し、新しい治療法や治療薬の開発に積極的に取り組んでいます。


それぞれの患者さんのご病状や背景を理解し、
お気持ちに寄り添い、支えます。

幸いにも、良好に経過し快方にむかう患者さんがおられます。そのような患者さん、そしてご家族の笑顔に接することは、私たちにとっても大きな喜びです。その一方で、残念ながら期待していたような経過とならず、悲しみや不安を抱き、焦りや辛いお気持ちの患者さんがおられます。そのような状況にあっても、私たちは患者さん、ご家族に寄り添い、サポートしていきます。平成31年には緩和ケア病棟を開設し、多職種が連携して緩和ケアの充実を図っています。患者サポートセンターでは、看護師、医療ソーシャルワーカー、臨床心理士など、専門の相談員が患者さんとご家族のお話をうかがい、解決のための方法を一緒に考え、総合的な支援を提供しています。


当院には、専門的な知識や技術を持ち、熱意と向上心にあふれた多くのスタッフがいます。それぞれが、感謝と尊敬の気持ちを忘れずに、チームとして皆さまの診療を支えます。皆さまに信頼され、期待されるがんセンターであり続けるために、職員一同さらに研鑽を積んでまいります。


令和5年 4月1日 院長 田中 洋史