麻酔科レジデントコース

はじめに

近年新たな麻酔薬・麻酔法が相次いで紹介され、手術麻酔の手法は大きく進歩し、患者さんの快適性・安全性が著しく高まっています。しかし新潟県内にはこれを実施できる麻酔科医が極めて少なく、その普及が遅れています。この麻酔科医不足を少しでも解消するため、当院でも麻酔科の後期研修医を募集することになりました。当院はがん専門診療施設として、各種がん手術症例が豊富です。スタッフは4人と少な目ですが、全員臨床経験が豊富であり、しかも外科系各科との連携は非常に良好であることから、麻酔科研修を落ち着いた雰囲気の中で受けることができ、医療人として大きく成長できることと信じます。

当院麻酔科の業務内容

手術関連業務


年間麻酔管理症例3000件(うち全身麻酔2500件)と症例が豊富で、その8割ががん疾患の手術です。いずれの腫瘍においても、その手術件数は全国有数です。特に分離肺換気を必要とする開胸手術症例が年間300件程度と、非常に多いのが特徴です。これに加えて年間700件程度の鎖骨下アプローチ中心所脈カテーテル挿入を麻酔科が担当しており、なかでも埋込式のポート挿入術の依頼が最近増えていて、年間200件ほどを行っています。


ペインクリニック関連業務


年間150人程度の新患があり、その8割が基本的な鎮痛薬ではコントロール困難な、難知性がん性疼痛患者です。これらの患者に対し、オピオイドをはじめとする鎮痛薬の見直しや鎮痛補助薬の追加、さらには腹腔神経叢ブロックなどの神経ブロック治療を行っています。また緩和ケアチームに2名がメンバーとして加わっており、主に疼痛コントロールの面で中心的役割を担っています。

目標

麻酔科認定医の資格を取得し、麻酔科専門医として必要な知識と技術を習得するとともに、緩和医療に関する基本的な知識と技術を習得する。

目標

原則として研修期間は2年間とする。


  1. 術前評価を的確に行い、それに基づき麻酔計画を立案できる
  2. いかなる挿管困難症例に対しても、適切な対応を行える。
  3. 頚部から腰部までの硬膜外麻酔を適切に施行できる。
  4. 吸入麻酔法・静脈麻酔法・硬膜外麻酔・脊椎麻酔の特性を理解し、適切な組み合わせで麻酔を施行できる。
  5. 分離肺換気に習熟する。
  6. 鎖骨下静脈アプローチを第一選択に、中心静脈カテーテル挿入に習熟する。
  7. がん性疼痛に対する麻薬・鎮痛補助薬の使用法、腹腔神経叢ブロックなどの鎮痛法を習得する。
  8. 疼痛以外の症状コントロールや精神的ケアなど、がん緩和ケアの基本的知識を習得する。
卒後 麻酔科レジデントコース
1年目 卒後初期臨床研修
2年目 卒後初期臨床研修
3年目 麻酔学全般(新潟県立がんセンター)
4年目 麻酔学全般
(新潟県立がんセンター)
麻酔学全般
(新潟大学医歯学総合病院)
5年目 新潟大学医歯学総合病院での研修
6年目以降 麻酔科医局員、その他

ただし、当院では開心術および小児外科手術がないことから、研修期間の2年目の6ヶ月間は、心臓麻酔および小児麻酔の研修を目的に、新潟大学医歯学総合病院にて研修していただきます。

研修終了後

本人の意志を尊重しますが、新潟大学の麻酔科医局に一旦所属し、そこから個々の希望研修内容に応じてふさわしい施設を選択し、専門的研修を継続されることをお勧めします。手術麻酔管理は無論のこと、救急医療や緩和医療に携わる人材を、新潟県内の多くの病院が求めています。