頭頚部のがん: 中咽頭がん

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口蓋扁桃(扁桃腺)、舌根(舌の根元)などにできる多くは扁平上皮がんといわれる病理組織のがんです。腺がんなど唾液分泌腺から発生するものは稀です。悪性リンパ腫も中咽頭から発生することが多いのですが頭頸部がんである中咽頭がんとは扱いが異なります。

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症状は違和感など軽い症状が多いのですが、嚥下時痛(飲み込むときの痛み)がある時は受診をお勧めします。また、症状に乏しくても首のしこりを自覚して発見され患者さんもいます。

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医師による視診、ファイバースコープなどによる観察が重要です。可能であれば直接もしくはファイバースコープによる組織生検で病理検査(病理医による組織の顕微鏡検査)を行います。がんの進展範囲、リンパ節転移、肺転移などを調べるためにCT、MRIを活用します。また、中咽頭がんは食道がん、胃がんなどを併発することが多いので上部消化管内視鏡をお勧めしています。

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治療法は早期であれば放射線化学療法になります。ただし、早期がんのなかでも手術が適応になるケースもあります。進行がんの治療は手術が基本ですが、側壁型(扁桃にできるタイプ)などは放射線治療が効く場合もあるので、手術と組み合わせて方針になることもあります。拡大切除になると欠損部の再建に組織移植(ご自身の体から採取する前腕皮弁や腹直筋皮弁を移植)が必要となり、頸部郭清術も行われると10時間ていどの長時間手術になります。化学療法は進行がんの術前、放射線治療との同時併用などで使われます。頭頸部がんで化学療法単独での根治は難しいことが多いので、あくまでも補助的な位置づけになります。

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放射線治療後は多かれ少なかれ唾液分泌量の減少がおこり、口の中の乾燥感や味覚障害が起こります。また、治療前後で虫歯、歯周炎などが悪化して治療後の生活の質を低下させることがありますので、治療前に歯科に依頼して口腔ケア(お口のチェック)することが多くなりました。

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再建術、頸部郭清術後の方は、手術後に食事や言葉の機能低下、首から肩にかけての知覚および運動障害が問題になります。当科ではなるべく治療後の機能低下が少なくなるように、嚥下リハビリ(飲み込みの訓練)、肩の運動リハビリなどを導入するようになりました。

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